日本子ども家庭福祉学会 -Japan Society of Child and Family Welfare-

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リレー随想 ~会員および現場からの声 vol.8

リレー随想 ~会員および現場からの声 vol.8

湊川短期大学 幼児教育保育学科 講師 鎮朋子  今年も暑い夏でしたが、保育士養成...

湊川短期大学 幼児教育保育学科
講師 鎮朋子

 今年も暑い夏でしたが、保育士養成校における夏は保育実習のシーズンでもあります。ここ数年で、私の中に「夏=実習巡回」という考えが定着しました。学科のすべての先生方にもお手伝いいただき、分担して実習園を巡回します。暑い中、汗をかきかき実習園にうかがいますと、実習園の先生方はいつも気持ちよく迎えてくださり、その中で学生が生き生きと実習をしていれば道中にかいた汗も消え失せる心地です。しかし、なんだか覇気のない様子で実習をしていたり、実習園から厳しい評価を頂戴する場合は違った汗が出てきて恐縮し続けることもあります。
 保育士養成校で教員をしていますと、保育者の資質とは何か?ということをよく考えます。実習園の先生方からは「記録を書けるかどうかよりも素直さです」というお言葉をよくいただきます。また、保育士を選択した理由をオープンキャンパスに参加する高校生に聞いたり、入学したての学生と話をしていると、「子どもが好きだから」「かわいい」という言葉をよく聞きます。確かにそれが大前提にあるし、なくてはならないとは思うのですが、それだけではない部分を学生にどのように伝えていくのか、養成校の役割を感じています。
 実習はまさに「かわいい」「好き」だけでは太刀打ちできないことを体験する絶好の機会です。今年の夏も学生たちは実習において、実習生と子どもとのかかわり、子ども同士のかかわりの場面で「かわいい」だけではやり過ごせない様々な事態に直面したようです。まるごとの「子ども」を受け止めること、そこに真摯に向き合っている学生を見つめているこちらも多くのことを教えられています。学生が実習で得たたくさんの体験を、様々な講義内容と照らし合わせながら「経験」に変えていくためにも、養成校教員として講義内容の充実をはかるなど、やるべきことは多いなあと痛感しています。

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