日本子ども家庭福祉学会 -Japan Society of Child and Family Welfare-

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本学会の創設者でもあり、現在監事である高橋重宏先生が12月8日にご逝去されました。心よりご冥福をお祈り致します。

本学会の創設者でもあり、現在監事である高橋重宏先生が12月8日にご逝去されました。心よりご冥福をお祈り致します。

 

子ども家庭福祉学会会長 松原康雄

 12年前、それまで折に触れて高橋先生などと話していたこと、すなわち「きちんと発表者と参加者とが議論ができる子どもと家庭の福祉に関する学会を作りたい」の思いが、先生を初代会長に得て実現されました。それが、子ども家庭福祉学会です。すでに、業績も社会的活動も多くの成果を残されていた高橋先生を会長とし、柏女会員、山縣会員、そして私が第一期の学会事務局を担いました。その後も、学会の発展は高橋先生の支えがあったことは皆の知るところです。12月8日、われわれは、学会の礎石でもあり、最大のサポーターであった先生を失うことになりました。

 高橋先生とは、本学会以外にも多くの場面でご指導をいただいてきました。幅広い研究活動や指導をなされてきた先生のことですから、同様の思い出を持つ会員の方も多いかと思います。個人的には、おそらく20年に近い交わりをさせていただいたなかで、最近は東京都の児童福祉審議会子ども権利擁護部会、そして現職であられた日本社会事業大学学長としてのご依頼、チェーンレクチャーや学外者で構成された検討会、でおつきあいすることがありました。今年の前半からは体調を崩されていましたので、夜間開催される子ども権利擁護部会は欠席をされていましたが、部会長として、私などを含めて様々な意見がでるなかで、今後の方針をとりまとめるだけではなく、ときとして委員を超える鋭い指摘をされていたことも思い出として残っています。全体をまとめる配慮をされつつも、学識経験者として、行政的には「発想ができない」ありかたも提言するバランスを持たれていたのだと思います。日本社会事業大学学長としては、いろいろとご苦労があったのだろうと思います。着任後からお手伝いしたチェーンレクチャー終了後の昼食も、今年はご一緒できませんでした。先生が主催された検討会も最後はお姿をみることがなく心配をしておりました。チェーンレクチャーは、卒業生達の講義でした。テーマも内容も自由でしたが、先輩のほとんどが「学生時代自分はあまり勉強しなかった」という発言があるので困っている、「それは話さないでください」という注文だけ、最後に近いパートをつとめる私が受けました。高橋先生については、細かいところにこだわらない「おおらかさ」を感じていました。これが多くの仲間や教え子をもたれることになったのではないかと思います。チェーンレクチャーの進め方もそうであったと思います。また、先年奥様を亡くされたときには、私どもにはお気落ちをあまりみせずに過ごされていました。しかし、ご葬儀のおりに、目をしばたかされながら奥様を送られていた先生の記憶が鮮明に残っています。周囲へのお心遣いが、あの時期も通常の活動に早期に復帰されることになったのかと思います。

 高橋先生の研究、業績、社会的活動については、とても網羅しきれるものではありません。また、ご存命であればこれからも様々なご活躍をされたと思います。あらためて、先生のあまりにも早い死を悼み、哀悼の意を表したいと思います。

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